少し前までのEC市場は、「安さ」が大きな武器でした。
特に海外製品、とりわけ中国製の商品は、
- とにかく安い
- 数を売る
- 広告を大量に出す
- 回転率で利益を取る
というモデルが市場を支えていました。
品質に多少難があっても、「安いから仕方ない」で成立していた時代です。
しかし、その市場はここ数年で大きく変化しています。
“安かろう悪かろう”では、もう続かない
かつては低品質のイメージが強かった海外製品も、長年の製造ノウハウの蓄積によって、品質が大きく向上しました。
今では、
- 仕上げ
- 精度
- デザイン
- パッケージ
まで含め、以前とは比較にならないレベルの商品も増えています。
一方で、
- 原材料費
- 人件費
- 輸送費
- 広告費
- ECモール手数料
など、あらゆるコストは上がり続けています。
にもかかわらず、「安いイメージ」が付いた商品は、なかなか値上げができません。
その結果、“低価格・低品質路線”のまま走り続けた商品ほど、利益が出なくなり、市場から淘汰され始めています。
「安いだけ」では選ばれない時代
現在のユーザーは、単純な価格比較だけで商品を選んでいません。
レビュー、SNS、動画、比較記事など、情報量が増えたことで、
- 本当に使いやすいか
- 長く使えるか
- 信頼できるか
- 値段に見合っているか
を、以前よりはるかに見られるようになっています。
つまり今は、「極端に安い物」より、“ちゃんとした品質の物を、適正価格で買いたい”というニーズが強くなっているのです。
「多売薄利+大量広告」の限界
以前は、
- 広告を大量投下
- とにかく露出
- 安売り
- セール
- クーポン
で売り切るモデルが成立していました。
しかし現在は、広告費そのものが高騰しています。
さらに、ユーザー側も広告慣れし、“本当に良い商品なのか”を冷静に見るようになりました。
つまり、「広告で無理やり売る時代」から、「商品の価値そのものが問われる時代」へ変わってきているのです。
「まともな物を、まともに売る」
これから重要になるのは、
- 適正な品質
- 適正な価格
- 誠実な情報発信
- 長く使える価値
です。
極端な安売りではなく、“きちんと作られた物を、きちんと伝え、適正価格で販売する”という、本来当たり前だった商売が、もう一度見直され始めています。
EC市場が成熟した今、求められているのは「派手な売り方」ではなく、“信頼される商品と、信頼される発信”であると確信しています。
